2012-12-24

2012年12月,ミュンヘン(1),バイエルン国立博物館,リーメンシュナイダーの彫刻

  快晴のヒースロー空港からミュンヘンへ向かいます。ここからは友人が同行してくれるので,大船(大型機?)に乗った気分。ロンドンから2時間弱,あっという間に霙降りしきるミュンヘンに到着です。時差が1時間あるので,ホテルに着いたのは午後遅めの時間。まずはカフェ・クロイツカムで一息つきます。

 夕暮れとともに霙が雪に変わってきましたが,夜間開館しているバイエルン国立博物館にでかけることにしました。この広大な博物館はリーメンシュナイダーの彫刻のコレクションが有名です。 

 入口から右手,素朴な宗教美術の部屋を足早に通りぬけて,Room 16へ。雪のミュンヘンの夜,誰もいない展示室。リーメンシュナイダーの木彫群と向かい合います。

 「聖バーバラ像」と奥に見えるのが「聖マグダレーナ像」。信仰を持たない私にとっても,その聖人たちの静かな身振りには心を奪われる。ほとんどが無彩色ですが,彩色を施された「聖アフラの胸像」の優しい表情にも魅了されました。

 ほとんど予備知識もないままでしたが,この出会いに感謝しなければ。戻ってすぐに資料を調べ,300枚近くの図版と詳しい所在地リストの載った「リーメンシュナイダーとその工房」(イーリス・カルデン・ローゼンフェルト著;溝井高志訳,文理閣)を入手。2012年3月に翻訳が出版されたもの。このタイミングにも感謝しつつ,飽かず眺めています。

 さて,この博物館には鎧甲冑を展示した部屋もあり,ここは一人で展示室にいるとかなり怖い。今にもガシャリ,ガシャリと音がして動き出しそう。他の部屋よりも明るい照明が救いです。

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